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森永卓郎さんのちょっと賢い年金生活

平屋ブーム到来 2024.06.19
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平屋がちょっとしたブームになっています。この10年で着工が5割も増えているそうです。なぜブームになっているのか、個人的にはよく分かります。我が家は二階建てなのですが、子供が巣立ってから、二階はほとんど使っていません。年を取ると、二階に上がるのが億劫になってくるからです。

平屋ブームには、もう一つの背景があります。それは、建築価格が安いことです。階段の設置が不要で、建物の構造をシンプルにできるため、コストが抑えられるのです。実際、面積にもよりますが、800万円程度の建築費で新築できるケースがたくさんあります。もちろん平屋を建てるためには、ある程度の土地の面積が必要になりますが、いま日本の地価はとてつもない二極化が進んでいます。東京中心部の一等地だと坪当たり1000万円というのも珍しくありませんが、東京から70キロ圏の郊外だと、坪5万円のところもあります。そうした場所に40坪の土地を買えば、土地付き新築住宅が1000万円で手に入ることになります。もちろん都心部までの通勤時間は2時間くらいになりますが、第一線を退いた後の終の棲家としては、十分検討対象になるのではないでしょうか。

実は、平屋ブームの裏側で、都心の狭小住宅、ペンシルハウスもブームになっています。地価の高さを補うために15坪ほどの狭い土地に3階建ての住宅を建てるのです。それでも1億円近い価格になることもしばしばですが、通勤時間を短縮でき、都心で一戸建てに住めるということで、パワーカップルに人気です。ただ、年齢を重ねて、足腰が弱ってきたときに大丈夫なのか、私は心配です。

そのため、金銭的に余裕のある人は、郊外の平屋を別荘として購入するというのも、一つの方法だと思います。自然を満喫できますし、大きな災害が起きた時のリスクヘッジとしても役立つからです。欧州では、それがごく一般的な住まいのスタイルになっています。

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