【森永卓郎さんのちょっと賢い年金生活】一覧はこちら

私事で恐縮ですが、7月に高齢者の仲間入りをしました。知力や体力の衰えを感じることもあるのですが、私は高齢者入りを半分喜んでいます。それは、お得な運賃制度が使えるようになったからです。

まずは、鉄道運賃です。65歳（女性は満60歳以上。夫婦の場合、どちらか満65歳以上）からは、大人の休日倶楽部ジパングに加入することができます。私は誕生日に加入申し込みをしました。というのも、50歳から入れる大人の休日倶楽部ミドルでは、JR東日本・JR北海道管内で片道・往復・連続２０１キロ以上の切符を買うと５％引きになったのですが、ジパングでは30％引きになります。また、JR東海など他のJR各社の切符も、会員手帳の利用で、１～３回目が20％引き、４～20回目が30％引きになります。２年目からは、初回から30％引きになります。ただし、年末年始、ＧＷ、お盆は対象外になる他、新幹線ののぞみやみずほに乗車することはできません。ただ、シニアにとっては、さほど厳しい条件とは言えないでしょう。

一方、もっとお得になるのが、航空運賃です。日本航空には、当日シニア割引という制度があります。満65歳以上で、搭乗日当日、出発空港で空席がある場合に利用できる運賃です。残りの空席が少ない場合は、最終的に空席が見込まれる場合に発売されます。必要なものは、年齢が証明できる公的書類かＪＡＬカードなどの証明書類だけです。ただ、一つだけ問題なのは、予約ができないことです。空席があると思って、空港に行ったら満席だったということもあり得るのです。

一方、全日空のスマートシニア空割は、当日午前０時からの予約が可能です。ただし、予約のためには、「生年月日確認登録」済みのＡＮＡマイレージクラブカードまたはＡＮＡカードが必要なので、最初だけ少し手間がかかります。ＡＮＡとＪＡＬのどちらが安いのかは、路線や時期によって異なりますが、いずれにしても半額以下なのでとてもお得です。