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森永卓郎さんのちょっと賢い年金生活
- 【第53回】格安スマホで十分 2016.10.07
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この1年ほどずっと気になっていたことがありました。それは、格安スマホの存在です。私は、スマホのヘビーユーザーではないのですが、それでも月に7千円以上の通信料がかかっていました。そこで、最近さかんに宣伝されている格安スマホが、本当に使えるのかどうかを確かめるために、プライベート用に格安スマホを購入し、使ってみました。結論から言うと、まったく問題ありませんでした。
いま格安スマホは、量販店のイオンやビックカメラ、ネット通販会社、IT関連企業に加えて、大手携帯電話会社の関連会社など、数十社に及ぶ企業がサービスを始めています。料金は、通常の使い方の場合、大手携帯電話会社の半分ほどです。しかも、通信の質は大手とまったく同じです。どの会社も、大手の携帯電話会社から回線を借りて営業しているからです。大手からまとめて仕入れて、それを分売する形を取っているのです。
私が契約したのは、通常の格安スマホプランよりさらに安い楽天モバイルのベーシックプランです。通話に30秒あたり20円の料金がかかるのですが、それを除けば、月額1250円の負担で済みます。データ通信の速度は200Kbpsと、通常のスマホの千分の1です。さすがに動画を送受信すると、凍りついたりしますが、メールやサイトの閲覧をするだけならこれで十分です。何より、いくら使っても追加料金がかからないのが利点です。
また、楽天モバイルを契約していると、楽天市場の買い物の際に1%分余分にポイントがつくので、楽天市場をたくさん使う人はとても有利です。実は、私は楽天市場のヘビーユーザーなので、ポイントアップ分だけで、携帯電話の使用料がまかなえています。
また、たくさん電話をかける人には、Y!モバイルがよいと思います。1GBの通信料と10分以内300回までの無料通話がついて、2980円です。またプラス1000円で、通話時間も回数も無制限になるからです。■ PROFILE
森永卓郎 1957年東京生まれ。経済アナリスト。東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現JT)、経済企画庁、民間シンクタンクなどを経て、獨協大学経済学部教授に。多数の著書を手掛け、「年金は60歳からもらえ」(光文社)を監修。ペットボトルの蓋などB級グッズコレクターでもある。コレクションを展示する博物館(B宝館)を新所沢に2014年10月に開館!