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森永卓郎さんのちょっと賢い年金生活

【第52回】ふるさと納税ブーム 2016.09.20
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昨年度のふるさと納税の寄付額が、前年の4倍以上となる1653億円だったことが分かりました。ふるさと納税は、自治体に寄付をすると、2千円を超える分が全額、所得税と住民税から減税で戻ってくる制度です。ブームに火が着いたのは、昨年、全額減税となる寄付の上限額が倍増したことと、年間5件までの寄付なら確定申告が不要となるワンストップ特例制度が導入されたからです。

ただ、そうした制度面の変更だけでなく、寄付の返礼品をまるでカタログショッピングのように選択できるインターネットのサイトが充実してきたことや、クレジットカードで寄付金の決済が簡単にできるようになったことも、ブームを大いに盛り上げました。

ふるさと納税が始まったころは、市役所に紙の申請書を送って、銀行や郵便局から振り込むという大変な手間がかかったのですが、いまではネットを使って、わずか数分の手続きで、すべての作業が完了できるようになりました。いま、私は楽天市場のふるさと納税をメインに使っているのですが、これだとショッピングをするのとまったく同じ手続きで寄付が完了します。返礼品を買い物かごに入れて、クレジットカードで決済するだけなのです。しかも、寄付額にポイントが付きます。通常の1%に加えて、楽天カード決済の3%、スマホのアプリ利用で1%、楽天モバイル利用で1%、さらにはスーパーセールのときなどに行われる買い回りポイントアップの対象にもなります。それらをすべて活用すると、15%ものポイント獲得が可能になります。

ただ、楽天のふるさと納税は、始まってから日が浅いので、まだ商品のラインアップが十分とは言えません。そこで、幅広い返礼品から選びたいという人は、老舗のふるさとチョイスというサイトを利用するのがよいでしょう。いずれにせよ、ふるさと納税は12月の寄付までが集計の区切りなので、そろそろ準備を始めたほうがよいでしょう。

 

■ PROFILE

森永卓郎 1957年東京生まれ。経済アナリスト。東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現JT)、経済企画庁、民間シンクタンクなどを経て、獨協大学経済学部教授に。多数の著書を手掛け、「年金は60歳からもらえ」(光文社)を監修。ペットボトルの蓋などB級グッズコレクターでもある。コレクションを展示する博物館(B宝館)を新所沢に2014年10月に開館!


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