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森永卓郎さんのちょっと賢い年金生活
- 【第49回】写真集を出そう 2016.06.15
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私が教えている獨協大学で、ゼミの追い出しコンパがありました。その席で、3年生が、卒業していく4年生に、ゼミだけのオリジナル卒業アルバムを手渡したのです。文庫本サイズでしたが、64ページもあるフルカラーの立派なものです。私は驚いて、製作費をどこから捻出したのかと尋ねました。すると、3年生が、1冊500円で作れたと言うのです。
学生が利用したのは、TOLOTというサイトで、パソコンやスマホから無料でダウンロードできる専用アプリを使い、フォトブックを作ることのできるサービスでした。1冊から注文が可能で、送料無料・消費税込みの1冊わずか500円なのです。
基本的に1ページに1枚の写真を配置するのですが、本の形になっているのにもかかわらず、写真店で1枚ずつプリントするより、ずっとトータルコストが安いのです。
私は、これで、格安の写真集が作れるぞと、即座に思いました。調べてみると、フォトブックを作ってくれるサイトはたくさんあり、「しまうまプリント」というサイトでは、36ページのものが、税抜・送料別で198円、税と送料を加えても、311円で作れます。
いまやカメラはデジタルになりましたから、フィルム代はかかりません。しかも、これからは、光り輝く美しい季節になり、動物や昆虫たちも活動を始めます。ですから、天気の良い日に、カメラをぶら下げて、写真集作りに出かけてみてはいかがでしょうか。
スケッチブックと絵具を持って、出かけてもよいのですが、絵を描くのには、それなりの技術と絵心が必要です。絵を他の人にのぞきこまれて、恥ずかしい思いをする人も多いでしょう。
それと比べると、写真はシャッターを切るだけですから、1日で1冊の写真集を作ることもできます。複数冊の注文も、もちろんできるので、写真集を周りに配れば、あなたもアーティストの仲間入りです。■ PROFILE
森永卓郎 1957年東京生まれ。経済アナリスト。東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現JT)、経済企画庁、民間シンクタンクなどを経て、獨協大学経済学部教授に。多数の著書を手掛け、「年金は60歳からもらえ」(光文社)を監修。ペットボトルの蓋などB級グッズコレクターでもある。コレクションを展示する博物館(B宝館)を新所沢に2014年10月に開館!