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森永卓郎さんのちょっと賢い年金生活
- 【第16回】カメラマンのススメ 2013.08.06
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高級コンパクトデジカメが、売れています。なかには20万円もする機種もあるのですが、メーカーも想像しなかったような売れ方をしているのです。もちろん、購買層の中心は中高年です。
時間にゆとりが出来たとき、その時間をどのように楽しむのかで、人生の豊かさは決まります。もちろん没頭できる趣味を若いうちから持っていた人はよいのですが、忙しくて仕事以外に趣味がない人が、いまから趣味を持つのは大変です。その点、カメラは素晴らしいのです。絵心がなくても作品を作れますし、高級なデジカメは、逆光だとか暗いとか、細かいことを考えなくても、全部カメラの方で調整してくれます。そして何より、デジタルカメラの場合は、一度カメラを買ってしまえば、ランニングコストがほとんどかかりません。だから、カメラを肩から下げて、ふらりと出掛ければよいのです。撮影の対象は、雲でも、草花でも、虫でも構いません。写真に切り取ることで、新たな発見が生まれます。
また、最近では風景の写真を撮るとともに、それを俳句に詠む人も増えてきました。撮影した写真を俳句とともにアルバムにしたり、ネットで公開するのです。そうした趣味を持つ人たちの集いも各地にあります。
私は、自分のおもちゃのコレクションを、時間をみつけては写真に撮っています。同じおもちゃでも、構図やライティングで驚くほど表情を変えるのが面白いところです。最近は、写真店で画像のファイルを本の形にまとめてくれますので、簡単に写真集ができます。
もう一つ私がやっているのは、各地の鉄道や空港、町役場など、画像が古くならないものを撮り溜めすることです。ある程度枚数がまとまったら、その写真を格安でネット販売する予定です。カメラの腕は未熟ですが、1枚100円くらいで売れば、雑誌社などが、イメージカットとして使うときに買ってくれるのではないかと期待しているのです。
■森永卓郎
1957年東京生まれ。 経済アナリスト。東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現JT)、経済企画庁、民間シンクタンクなどを経て、獨協大学経済学部教授に。多数の著書を手掛け、「年金は60歳からもらえ」(光文社)を監修。ペットボトルの蓋などB級グッズコレクターでもある。