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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報
- 見落とされがちな ホルモンの病気を見つけよう 代謝・内分泌内科主任教授 内分泌疾患センターセンター長 曽根正勝先生 2024.11.01
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〝ホルモン〟というと内臓肉(もつ)料理を思い浮かべる方も多いと思いますが、医療の世界でのホルモンとは、血流に乗って運ばれる情報伝達物質のことを指します。
インスリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、女性ホルモンなどの名前は聞いたことがある方も多いと思います。体の中には様々なホルモンがあり、それらが足りなかったり多すぎたりすると、様々な体の異常が起こります。
例えば、インスリンが足りなければ糖尿病になりますし、甲状腺ホルモンが足りなければ、むくみ、怠さ、認知機能の低下などが起こってきます。副腎皮質ホルモンが足りなければ、怠さ、食欲低下、発熱、血圧低下などが起こり、死に至る場合もあります。
一方で、甲状腺ホルモンが多すぎれば発汗、ふるえ、動悸、痩せなどの症状を引き起こしますし(バセドウ病が良く知られています)、副腎皮質ホルモンが多すぎれば肥満や高血圧、糖尿病などの原因になり、長年気づかれずに生活習慣病として治療されている場合もあります。
これらホルモンの検査というのはあまり健康診断には含まれていないため、長年見落とされている場合も多く、診断するには熟達した専門医の力が必要です。
これらホルモンの異常で起こる病気のことを〝内分泌疾患〟というのですが、内分泌疾患は手術や放射線治療などで治る病気も多く、内科・外科・放射線科などが一体となって治療に当たることが重要です。
聖マリアンナ医科大学では、我々の代謝・内分泌内科と、脳神経外科、乳腺・内分泌外科、耳鼻咽喉・頭頚部外科、腎泌尿器外科、放射線科が一体として内分泌疾患センターを運用し、それぞれの科の内分泌疾患専門の担当医師が連携して治療にあたっています。ホルモンの病気で困ることがあれば、聖マリアンナ医科大学病院に来院ください。■取材協力
聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)
☎044‐977‐8111㈹