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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報

総合診療医の役割と 医療機関への上手なかかり方 2024.07.03
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総合診療内科 部長 大平善之先生

 総合診療が日本で誕生したのは40年以上前になります。その後、医療従事者間ですら認知度が低い状況が続きましたが、2018年から開始された新専門医制度では19番目の基本領域の専門医として認められました。日本では、各臓器・領域の専門医(臓器別専門医)が自己研鑽を積んで総合診療医の役割も担い、地域医療を支えてきましたが、今後は、総合診療専門医と既に地域で活躍している医師が協働して、日本の総合診療、プライマリ・ケアを担うことになります。

 臓器別専門医は1つの領域に特化することで専門性を高めるのに対し、総合診療医は領域横断的な診療を行うことがその専門性です。身体的要因だけでなく、心理・社会的要因も含めた包括的な診療を行います。臓器別専門医に順次、受診していく方法でも診断がつくことが多いのですが、よくある病気については一人の医師が全領域から診断・治療を検討する方が効率的です。日本では急速に高齢化が進んでいますが、高齢になると複数の健康問題を抱えることが多くなります。領域横断的な診療を行う総合診療医は、患者さんの全体像を把握できるので、検査や処方の重複をなるべく少なくすることも可能となります。是非、地域にかかりつけ医をお持ちいただければと思います。

 また、最近は、様々な社会状況により心理・社会的要因を抱える方も増え、身体疾患と心因精神疾患が併存する場合も少なくなく、このような患者さんは診断困難例になりやすいのが現状です。総合診療医が担う役割は、地域や医療機関ごとにさまざまですが、当院総合診療内科では、臓器別専門医が揃う大学病院における総合診療部門として地域医療機関と連携し、こうした患者さんや不明熱などの診断がつかない方の診療を行い、適切な診療科へ振り分けることを主たる役割としています。

 まずは地域のかかりつけ医に相談し、診断がつかない場合には大病院の総合診療部門へ紹介して頂くのが、患者さんにとって最もメリットが大きい受診方法であると考えます。

■取材協力

聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)

☎044‐977‐8111㈹


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