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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報
- 年間約1万件の救急搬送に対応 耳鼻咽喉科、産婦人科、眼科を強化 救命救急センター 藤谷茂樹先生 2024.07.03
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聖マリアンナ医科大学病院救命救急センターは、日々進化する医療ニーズに応えるため、二次・三次救急医療の提供において中心的な役割を果たしています。このセンターは、24時間体制での救急医療サービスを提供し、年間約10、000台近くの救急搬送患者に対応しています。その応需率は、2019年から2021年にかけて、三次救急に関しては99・6%に達し、その効率性と信頼性は地域社会から高く評価されています。
救急センターでは、専従医師26名と、認定看護師を含む看護師70名が配置されています。これにより、夜間や休日でも臨床検査技師や診療放射線技師などのスタッフと共に、患者の急なニーズに迅速かつ的確に対応できる体制が整っています。特に、耳鼻咽喉科、産婦人科、眼科の診察室を備えた夜間急患センターは、一次救急患者に対する対応を強化しています。
ドクターカー・ラピッドカーは、院外の重症患者に対応をするシステムのことですが、この出動体制も整備されており、これにより地域の救急医療における中心的な役割を担っています。センター内では、処置室、陰圧個室、手術室、専用のCT、IVR(放射線を用いた血管内治療)対応血管造影室が配備されており、迅速な診断と処置が可能です。24時間体制で常駐する画像診断医により、リアルタイムでの画像診断結果の報告が行われています。
救急専用病床は、ICU(集中治療室)に10床、HUC(高度治療室)に20床を有し、重症救急患者が常時円滑に入院できる体制を整えています。また、来院患者が虐待やDV(家庭内暴力)の犠牲であると判断された場合には、専門のマニュアルに従って適切な対応が行われ、院内の虐待対応委員会で検証が行われます。
さらに、教育面においても、初期臨床研修医や専攻医教育において重要な役割を担っており、救急医療の知識と技術の向上に寄与しています。聖マリアンナ医科大学救命救急センターは、これらの取り組みを通じて、高度な医療技術の提供と教育、そして高齢化の進む社会への貢献のみならず、川崎市の地域医療への貢献を目指しています。
■取材協力
聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)
☎044‐977‐8111㈹