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聖マリアンナ医科大学病院 スーパー医師による医療情報

「心雑音が聞こえる」と言われたらご相談ください 2024.07.03
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循環器内科 明石嘉浩先生

 年齢と共に増えるのが動脈硬化に由来する病気ですが、代表的なものは脳卒中や心筋梗塞です。これらは突然発症することが多く、予測が困難です。対照的に、弁膜症は加齢と共に増加し、徐々に症状が出現することが多い疾患です。普段の生活における動悸や息切れの精査中や、健康診断の聴診時に心雑音で発見されます。このような時は心臓超音波検査をお勧めしています。代表的な弁膜症を2つご紹介します。

 1つ目は「大動脈弁狭窄症」です。左心室の出口に備わる大動脈弁が、動脈硬化に伴って硬くなり生じます。心臓から全身への血液の出口が狭くなることで、身体に十分な酸素が含まれた血液を送り出せません。薬により柔らかくする方法がなく、治療法は大動脈弁を取り替える手術のみです。およそ10年前までは外科的な大動脈弁置換術しか選べませんでしたが、今では血管の内側から経カテーテル的に大動脈弁を留置する方法があり、当院では全国に先駆けて治療を開始しました。通称タビ(TAVI:Transcatheter Aortic Valve Implantation)と呼ばれ、身体に大きな傷を残さずに行うことができる治療法です。当院で治療を受けられた患者さんの平均年齢は85歳ですので、高齢だからという理由で躊躇するものではありません。

 もう1つの弁膜症は「僧帽弁閉鎖不全症」です。左心房と左心室の間にある逆流防止弁(僧帽弁)が何らかの理由でゆるくなり、左心室から左心房へ血液が逆流します。逆流量が多いと心臓にとっては負担となり、息切れの原因となりますので、逆流量を減らすための治療が必要です。薬物治療で一時的な症状改善は図れますが、根本的な治療法は外科的な僧帽弁置換術もしくは僧帽弁形成術となります。しかしながら、外科的な侵襲は高齢の方には厳しいので、経カテーテル的に僧帽弁をクリップでつまむ治療法が最近になり確立しました。こちらも身体に大きな傷が残りません。

 聖マリアンナ医科大学病院では詳細な検査と高度な治療が可能ですので、循環器内科へ受診の上、是非ご相談ください。

■取材協力

聖マリアンナ医科大学病院(神奈川県川崎市宮前区菅生2‐16‐1)

☎044‐977‐8111㈹


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