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　「よし、この島で暮らすぞ！」 　瀬戸内海の無人島に初上陸してきました。本気でこの島で暮らすには、最低条件として飲料水の確保、そして害獣、害虫などの有無、住居の建設地環境などを調べなければなりません。

 　数日滞在するだけならどんな環境でも、むしろ厳しいほど面白いといえますが、暮らすとなるとそうはいかないでしょう。港も桟橋も無いので船を島に着けるのが大変でした。座礁しないよう、砂浜に船を近づけるには相当のテクニックが要りました。

 　まず簡単な桟橋造りからですな。いくつかきれいな砂浜があって、そのうちの一つ、岸の奥に平坦な土地がありそうなところから上陸。砂浜から少し高くなっている台地へ駆け上ってみたら、なんと湖が。というか大きな池ですかね。恐る恐る舐めてみると、塩分のない真水でした。雨水が溜まっているにしては大きいし、生えている植物の感じからして、どうやら水がどこからか湧き出ている様子。これで第一関門の水の確保はできました。そのまわりには家を建てるのに適した平坦地もあります。

 　島内探検に出て気づいたのですが、ほとんど草が生えていない。森はあるのですが下草がなく砂と岩だらけです。その原因は、山の頂上付近に群れていた十数頭のヤギのせいだとわかりました。ヤギなら恐くないし、いざとなったら食えます。下草がないので苦手な蛇や害虫もいません。よし、この島で暮らそう、と決意新たにしまして帰ってきたのです。

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清水国明

タレント　NPO法人 河口湖自然楽校　楽校長