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清水国明さんの国明式災害生存術
- 本物の感動に出会うためのアンテナを張り巡らすこと 2008.11.27
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もしかしたえら、このまま何事もなく終わってしまうのかな、と思うことありませんか。ここまで無事だったけど、この先なにがあるかわからない、ちょっとドキドキしているうちはいいのですが、ゴールがぼんやり見えてきて、あれ? このまま終わってしまうのかな、と気づいたとき、安全に、安心して、安定第一で生きてきたこれまでですが、すごくもったいなく思えてしまう。こんなことなら、もっと思い切り生きてもよかったのかも。大ドンデンの結末を期待してみていた映画のストーリーが、誰もが読めるような月並みなオチだったような空しさ。なんだよー、損したなー、とおとなしく座ってた時間をもったいなく思うでしょう。こんなことなら……。
人生において、こんなことなら、と思うのも、何事もなく終わってしまうゴールが見えたときですね。あんなに平穏無事を祈っておきながら、本当に平穏無事に終わってしまうことに不満を言うのですから勝手といえば勝手です。何事も起こりませんようにと祈っていてもなんか必ず起きてしまう、ちょっとの先が読めない激動の時代を生きてきた人たちのオマジナイを、それなりに生きたらそれなりに生きれてしまう今の時代にも有難がって唱えていると、本当に何事も起こらないまま終わってしまうのです。何かいいことないかな、何かドキドキすること、面白いことないかな、と探し続けていなければ、本物の感動にはなかなかたどり着けない時代。その手前でなんとなく退屈をごまかしてくれることがいっぱい溢れているからですね。体を使うこと、自然にまみれること、ワクワクすることに限定してアンテナを張り巡らすことが大切だなと思っています。
そんなことがたくさん起こるには、何事も起こりませんように、と願う生き方をしていたのではだめ。楽しいことが起きるのを期待しつつも、同時に平穏無事をとどこかで願っている矛盾に気づく必要があります。感動はハプニングなのですからね。
■清水國明(タレント・自然暮らしの会代表)