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清水国明さんの国明式災害生存術
- 第5話~富士山初登山!! で知った富士山の厳しさ素晴らしさ~ 2007.06.20
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河口湖に引越しして3年目に入りましたが、どんなところに住んでいるのかを説明するとき、深い森の中で、裏に大きな山があるところといっています。「富士山ていうんですがね」というオチです。
これが意外とウケるのは、富士山が単なる山ではなく、別格の存在だからだと思います。住所を聞かれて日本、と答えるみたいなわざとらしさもあるので、使い方には気をつけないといけません。
その富士山にとうとう登ってきました。なんと初登頂です。
東京に住んでいると意外と東京タワーには登らないようなもんです、なんて言い訳していましたが、誘われてついに決心しました。
富士山を3年以内に世界遺産にしよう、という掛け声と共に立ち上がった「ミッション マウント 冨士」という団体の人たちに協力しているので、一度も登っていないのでは意見もいえないし、それと知床の世界遺産決定のニュースにも影響されて、思い切りました。
富士山は「一度も登らないバカ、二度登るバカ」と言うそうです。
一度でも登っておけばそれでもう安心、とやかく言われることはないでしょう。
夜の10時に五合目に集合して、ずっと登り続け、朝4時のご来光を見てそのまま降りてくるという強行軍です。
けれどいつも「富士山なんてサンダル履きでヒョイヒョイと…」なんて豪語していた手前、自然樂校のスタッフの先頭に立ち、「おりゃ~、いくぞー」と元気に出発しました。ところが八合目に辿り着いたとき僕は足がつって最後尾になっていて、出発前は「大丈夫、登れる?」と心配していたスタッフの女性に「大丈夫ですか?」と声をかけられる始末。
蟻の進むスピードでなんとか頂上へ。ところが雨でご来光は見ることができないし、それに寒いのなんのって。1枚が100円のカイロや、500円のカップヌードルが安いと思える寒さと空腹。こんな状況を体験した人が二度登る人をバカ呼ばわりするのでしょうが、しかしなんと言われても、もう一度、と心に決めました。富士山から見る「森と湖の楽園・自然樂校」の森が最高。いつも富士山の懐に抱かれている実感、チカラをいただきました。
■清水國明(タレント・自然暮らしの会代表)