アクティブなシニアライフを応援する情報サイト

素敵に年を重ねる’あなた’のための応援サイト
Home

文字サイズ変更

  • 標準
  • 大

はいからCHANNEL インターネットTV
はいから大人の部活
遺言アプリ100年ノート

はいからお昼の快傑TV
老後の窓口


メディアのご紹介

  • 季刊誌はいから
  • 新聞はいからエスト

好評連載コラム

一期一筆

命救う病院船 2024.08.26
Share

 集中治療病床80床など病床数は計1000床。それに12の手術室や火傷治療室、滅菌室、CTスキャン装置を含む各種放射線、歯科、血液バンクなどの医療設備、酸素、真水製造装置、医療装置用自家発電機に患者用ランドリー、霊安室もある。これは、米海軍が運用している病院船2隻のそれぞれの積載装備である。
 いずれもタンカーを改装した最大排水量七万㌧の大型船。平時は、少数の民間要員によって保守運用されているが、海外派兵などの出動時には、60人前後の民間要員のほか約1000人の海軍医療要員と200人程度の支援将校が乗り込んで作戦行動を実施する。
 ただ、我が国にはこのような病院船はなく、今年6月1日、災害時等船舶活用医療体制整備推進法が施行され、政府は首相を本部長とする船舶活用医療推進本部を設置したばかり。今年度中に推進計画と運用にあたっての具体的な活動マニュアルを策定、早ければ2025年度にも整備に必要な経費を予算計上する方針という。
 維持コストの課題もあって、災害時に民間のカーフェリーを借り上げ、医療資機材を積み込む方式を検討しているようだが、推進本部を設置し、政府全体で運用体制の構築を目指すにしては安易な発想である。
 〝人道競争〟が求められる時代。推進本部長を首相が務める以上、最低でも100床ぐらいの病床とある程度の病院機能を完備した船を保持、国内だけでなく東南アジア諸国などでの災害発生時にも人道的な観点から貢献できる病院船であってほしい。命を救う人道優先の国・日本。我が国が歩む道だろう。(石井仁・読売新聞東京本社元記者)


Back PageTop

  • 会社案内
  • プライバシーポリシー
  • ご利用規約
  • お問い合わせ
  • 広告掲載のご案内