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芸能人インタビュー
- 皆と一体になれる楽しさやときめきを胸に、これからも心のままうたい続けよう 2019.04.16
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『神田川』をはじめ数々の名曲を生み出してきたシンガー・ソング・ライター、南こうせつさん。『かぐや姫』のリーダーとして人気を博し、1970年代から活躍を続ける南さんに、デビュー50周年記念アルバム『いつも歌があった』についてお話をうかがいました。
50年間分の思いをこめたアルバム
『いつも歌があった』
「これまでさまざまな歌に出会ってきました。幼い頃は歌謡曲や演歌を口ずさみ、ラジオから流れるエルヴィス・プレスリーやボブ・ディランに憧れ、高校では仲間とバンドを組み、僕の側にはいつも歌がありました」
明るく爽やかな笑顔と自然な佇まいがステキな南こうせつさん。デビュー50周年、さらに70歳という節目を迎え、記念アルバム『いつも歌があった』を発表しました。〝小さい時から感じてきた歌の世界を表現した”と言う通り、歌謡曲、ロック、ポップス、そしてフォークと、これまで南さんが愛してきた歌を凝縮したような多彩なアルバムとなっています。
南さんのお勧めの収録曲は加山雄三さんのためにつくった『幸せになろう』。フォークではあまり描かれない加山さんらしい世界観を明るく朗らかにうたいます。また『あの夏の二人』は繊細で美しい一曲。妻・育代さんの書いた文章を歌にしました。
「偶然、妻の日記のような文を見つけて、内緒でメロディをつけたらすごく喜んでくれました。これが書かれたのは最初の子が生まれてすぐの頃。僕は留守がちだし、慣れない子育ては不安だったと思います。妻には今も頭が上がりません(笑)」
そして『男が独りで死ぬときは』は、潔くかっこいい、南さんの人生観が歌にこもります。
「その時を迎えるまで悔いのないよう、誰かの幸せに繋がる生き方をしたい。この年になったからうたえる歌です」
日々感じる憧れや愛情、感動など、南さんが心のままに綴った本作。全編を通して伝わるのは、なによりも〝歌が好き”という思いです。小規模でも楽しかったコンサート。
あの気持ちを忘れない
「一生をかけて歌を好きでいたい。この50年、そのために努力してきました」。これまでの年月を噛みしめるよう南さんは語りました。
長い歌手人生の中、絶頂期から人気が低迷し挫けそうなこともあった。ぶれながら、迷いながら、それでも譲れないものを南さんは持ち続けてきました。それは〝心のときめきに従う”こと。
「歌作りで迷った時は、流行りではなく心の喜びを大切にします。だから、歌を好きでいられたんじゃないかな。ミュージシャンにとって人が離れていくのは本当に辛いものです。それをひとりで背負わないといけない。でも、お客様が1万人でもひとりでも関係ないんですね。僕らは一人ひとりと向き合いうたうのだから。
『かぐや姫』を結成したばかりの頃、コンサートのお客様がほんの20人程だったことがありました。そこで客席の皆にも自己紹介してもらってからうたったんです。そしたら会場が一体となってすごく盛り上がって、あの時は本当に楽しかった! あの楽しさを忘れずにいれば、どんな事も乗り越えられると思います」
南さんの瞳には若々しい光が宿ります。さらに、今年は野外コンサート『サマーピクニック』が9月28日福岡県で5年ぶりに復活。タイトルは『~さよなら、またね~』に決めました。
「前回で終わりと思っていたんですが、自分の体力を考えてみて、まわりにも背中を押され、またやりたいと思えたんです。〝さよなら”では寂しいので〝またね”をつけました。仲間とともにステージに熱い想いをぶつけます! 〝南こうせつは若い頃と同じようなコンサートを今もやっているんだ、自分も頑張ろう”と、同世代が思ってくれたら嬉しい。僕らはまだまだこれからですから!」■プロフィール
歌手/南こうせつ
1949年大分県生まれ。1970年に「かぐや姫」を結成。「神田川」「妹」などミリオンセラーを出す。1975年、ソロ活動を開始し精力的に作品を発表するほか、ラジオでも人気を獲得。つま恋でのオールナイトコンサートや日本人初の武道館ワンマン公演など、数々のビッグイベントを成功させ、その後もコンサート活動をベースに多くの支持を得る。また、近年は大地に根差したライフスタイルも注目されている。
■インフォメーション
南こうせつ 50周年記念作品!
「いつも歌があった」
シンガー・ソング・ライター、南こうせつの最新のエネルギーを注ぎ込んだ全10曲を収録!
CRCP-20560 3,000円(税込)
発売元:日本クラウン南こうせつ50年の軌跡!
ベスト・アルバム
「南こうせつの50曲」も同時発売!
CRCP-20557/59(3枚組)
5,400円(税込)発売元:日本クラウン