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芸能人インタビュー
- 人生の喜びや悲しみに笑顔で「Hello!」と言えるよう 私は歌う、前を向いて! 2018.01.15
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日本音楽界で唯一無二の魅力を放ち続ける岩崎宏美さん。近年はジャズピアニスト・国府弘子さんとの共演や映画の吹き替えなど精力的に活躍しています。「元気になるアルバムを」という岩崎さんの言葉から誕生した新作『Hello! Hello!』についてお話いただきました。
トップスターとしての輝かしい活躍、知られざる苦悩
多くのスターを輩出したオーディション番組『スター誕生!』。1974年、圧倒的歌唱力で審査員たちを驚かせ、16歳の少女が優勝します。彼女の名は岩崎宏美。その後、岩崎さんは阿久悠が手がけた『二重唱』で歌手デビューします。 「思春期から大人へ、私は阿久先生の歌の中の少女と成長しました。歌が先を行き、私が後を追うような。先生の歌で多くのことを教えてもらいました。学校より歌の中に思い出が広がっているくらい」 デビュー後、『ロマンス』『センチメンタル』『聖母たちのララバイ』と、次々にヒット曲を発表。岩崎さんは「歌詞を覚えるだけで精一杯だった」と、当時を振り返ります。 「歌にはいつでも真摯に向き合ってきたけれど、詞を理解できる経験もなかったですし、自分の言葉としてうたえてはいませんでしたね」 自分にもどかしさを感じる一方、さらなる人気の高まりで多忙を極める日々が続きました。そんな中、岩崎さんは結婚し出産、二児の母になります。しかし、数年後に離婚。最愛の子どもたちとも離れることに。失意の底に沈みながらも再び歌の世界を歩き始めた矢先、さらなる困難が待ち受けます。 「喉にポリープができて声が思い通りにでなくなってしまったんです。子どものいない寂しさと病気への不安で夜も眠れませんでした」 どんなに辛くともステージでは常に最高のパフォーマンスが求められます。研ぎ澄ました集中力と技。プレッシャーや葛藤で心も体も限界でした。声を失う恐怖と戦いながら、周囲の温かさに支えられ、岩崎さんは手術を受ける決意をします。 「声が戻った時の嬉しさと感謝は忘れません。同時にあの苦しみも忘れることはないでしょう。苦しみや悲しみを受け入れた時、私はようやく自分の言葉でうたえていました。喜びだけが人生ではない。悲しみも私を形づくる大切な一部ですから」
元気になる全10曲を収録! 渾身の新作アルバム
〝喜びも悲しみも人生の一部。これから出会うすべての出来事に笑顔で「Hello!」と言えるように、前向きな気持ちで生きていきたい”
岩崎さんの想いを形にした新作アルバム『Hello!Hello!』。明るくポップな表題作や、国府弘子さんと共作した『大切な人』、歌手生活40周年記念曲『光の軌跡』、母の愛情をうたった『絆』など全10曲を収録。特に印象的な楽曲を聞くと、岩崎さんは少し考えてから『シアワセ色』と答えました。
「この歌のレコーディング前にある方の訃報に接したんです。愛する人との別れは我が身のことのように悲しかった…。だからこそ、いつかくるその時のために、食事をしたり、お喋りをしたり、かけがえのない人と過ごす何気ない時間をもっと大切にしよう、と強く感じました。とても優しい歌になったと思います。
皆、生活の中でさまざまな思いを抱えている。今、まさに困難に立ち向かっている人もいるでしょう。このアルバムで、そんな懸命に生きる人の背中をそっと押してあげられたら嬉しいですね。これまで頑張ってきた自分を認めてあげて、皆さんの日々が笑顔であふれることを願っています」
どんな事も受けとめながら歩んできた岩崎さん。その笑顔には平坦な道では得られないであろう美しさが宿ります。「前を向きうたい続けます」と語った岩崎さんの活躍から今後も目が離せません。■プロフィール
歌手/岩崎宏美
1958年、東京都生まれ。『スター誕生!』で最優秀賞に輝き、1975年『二重唱(デュエット)』でデビュー。その後、『ロマンス』『聖母たちのララバイ』など数多くのヒット曲を出す。歌手以外にもミュージカルの出演や昨年は映画『美女と野獣』で吹き替えにも挑戦した。
■インフォメーション
『Hello! Hello!』
発売中/3,000円(税込)
発売元:テイチク/インペリアルレコード (TECI-1554)〈コンサート情報〉
岩崎宏美コンサートツアー
『Hello! Hello!』
会場/東京国際フォーラム ホールC
日程/4月8日(日)
料金/6,500円※全席指定・税込(発売1月20日~)
【問】ホットスタッフ・プロモーション03-5720-9999