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芸能人インタビュー
- うたう喜びをハーモニーにのせて皆に届けたい。いつか訪れる季節を見つめながら 2016.03.22
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男女ふたりのポップ・デュオ、トワエモワ。デビュー後すぐに絶大な人気を獲得しますが、わずか4年後に解散します。それぞれに違う道を歩み、再び共にうたう現在。デビュー45周年記念アルバム『タイム・フォー・アス』を発表したおふたりにお話を伺いました。
人の老いを抒情豊かに描く
新曲『桜紅葉』」昭和40年代、爽やかなハーモニーで人々を魅了したポップデュオ、トワエモワ。数多くの名曲を生み出しますが、わずか4年という短い活動期間で解散。当時のことを白鳥さんと芥川さんは、未練よりも開放感の方が大きかったと振り返ります。 白鳥「嵐のように毎日が忙しくて。3年目からふたりで話すことといえば、いつまで続けられるのかばかり」 芥川「最後の方はうたうのも絞り出すようで、トワエモワとして活動を続けるのは4年が限界でした」 その後、白鳥さんはソロで歌手活動、芥川さんは音楽プロデューサーに。再結成はしないとそれぞれの人生を歩みますが、長い年月を経て再びトワエモワの道がふたりの前に現れます。 白鳥「再結成のきっかけはテレビ番組。芥川さんは長年うたうことから遠ざかっていたから、出演依頼を引き受けるか迷いました。なにせ24年ぶりでしたから。本番のステージでは彼の手が震えていて、私も隣でドキドキした(笑)」 芥川「白鳥さんは一貫したスタイルでシンガーを続けてくれた。同じ方を見つめ続けたから、今再び共に歩むことができています」 再結成から約20年が経ち、トワエモワは昨年、45周年記念アルバム『タイム・フォー・アス』を発表しました。『はじめに愛があった』、『虹と雪のバラード』、バンバン『「いちご白書」をもう一度』、今井美樹『プライド』など全12曲を収録。中でも芥川さんを特に強く惹きつける歌があります。それは、さだまさしさん書き下ろしによる『桜紅葉』。桜と人の人生を重ね合わせた、さださんの印象的な言葉、美しい紅を描きだすふたりのハーモニー。聴く者の心に温かい光を灯します。 芥川「髪が薄くなったり、お腹が出たり。僕はあまり年を取った自分の姿を鏡で見たくなかった。でもこの歌が教えてくれたのです。花が散っても秋に鮮やかに紅葉する桜紅葉と人の老いも同じ。顔に刻まれた皺には積み重ねてきた年月が宿り、若さとは違う美しさが現れるのじゃないかな。年を取るのも悪くないと素直に思えて、この歌に救われました」
トワエモワを続けるための覚悟と約束
白鳥さんの透き通るようなシャープさと、芥川さんの包み込むような温かさで、今も瑞々しいハーモニーを響かせるトワエモワ。活動を続けるために、ふたりはある約束をしています。 白鳥「〝長年うたってきた歌のキーを変えない”こと。好きな歌のイメージが変わるとがっかりするでしょ。段々と高い声は出なくなります。だから、うたえなくなったらそこでお終い」 芥川「若い頃は意識していなかったけれど、今はハーモニーが崩れないようビリビリした緊張感の中でうたってる。それでお互いを支え合ってもいるのだと思います」 〝うたえなくなったらそこでお終い” ふたりが厳しい覚悟で歌と向き合うのは、より美しいハーモニーを皆に届けたいという変わらぬ思いを持ち続けているからです。 白鳥「いろいろなことを経験して大人になったふたりが、昔よりも楽しみながらうたえている。それが嬉しいし、わたしの誇り。いつまでできるか分からないけれど、ふたりでうたい続けます」
■プロフィール
ポップ・デュオ/トワエモワ
1969年、山室英美子(現在は白鳥英美子)と芥川澄夫によって結成。デビュー曲「或る日突然」や、「誰もいない海」、「虹と雪のバラード」など、次々とヒット曲をおくり出すが4年後に解散。1997年、歌番組の出演をきっかけに再結成。アルバムの発表や、全国各地でコンサートを行うなど精力的に活躍している。
■インフォメーション
タイム・フォー・アス
■発売中/3,240円(税込)
発売元:キングレコード(KICS-3302)トワ・エ・モワ
45周年記念コンサート■会場/横浜関内ホール
公演日/4月16日(土) 開場16:00・開演16:30 料金/全席指定6,000円(税込)
【問】K・Mミュージック045-201-9999