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芸能人インタビュー
- 喜びも悲しみも歌に託して心に届く響きを求め、少しずつ前に進みたい 2015.07.21
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今年、デビュー45周年を迎える研ナオコさん。デビュー以来、歌手、タレント、女優として幅広く活躍を続けています。研ナオコさんが発表した最新アルバム『雨のち晴れ、ときどき涙』や、長年にわたる芸能活動、歌への思いなどについてお話を伺いました。
■歌も笑いも演技も全て一生懸命。夢中で走り続けた45年
叶わなかった恋、諦めきれない切ない女心。ステージに立った瞬間、観客の目の前に広がる悲しい恋の物語。そっと心に寄り添う歌声が聴く者を優しく包みこむ。 人々を魅了し続ける日本屈指のシンガー・研ナオコさん。今年デビュー45周年を迎えました。
「長かったのか、早かったのか…あまり考えたことないなあ。気づいたらいつの間にか経ってました」 17歳で芸能界へ。デビューから5年後に『愚図』がヒットするより先に、女優やコメディエンヌとして活躍の場を広げます。しかし、歌はなかなか売れませんでした。 「辛いとは思いませんでした。全て自分に必要なことだと思ってるから。感動させるのも、笑わせるのも根本は一緒。人の心を動かすには、どちらも真剣です。それに演技も歌に活きてる。セリフを伝えることで、歌をただうたうのではなく〝言葉で伝える大切さ”を学ぶことができました」
■大人の哀歓をうたう『雨のち晴れ、ときどき涙』
喜び、悲しみ、愛や希望など、ひとつの言葉にこもる思い。その思いを残らずひろい上げ、研さんは数々の名曲を私たちに届けています。 そして、今回の最新アルバム『雨のち晴れ、ときどき涙』では、八代亜紀さんの『舟唄』、梅沢富美男さんの『夢芝居』、中島みゆきさんの『糸』など、8曲の昭和の名曲をカバー。いずれも時代を彩る素晴らしい歌い手による楽曲です。 「そんな名曲の世界観を壊してはいけないし、同じようにうたっては、自分でやる意味がなくなってしまう。カバーって本当は恐いものなのよ」と噛みしめます。
「でもね…」と研さんは、ふと視線を下に向けて口をつぐんだ後、真剣な表情で真っ直ぐにこちらを見つめ、再び話し始めました。 「恐さは新曲も同じ。歌の世界観が聴く人にちゃんと伝わらないといけない」 本作に収録している玉置浩二さん書き下ろしの『ホームレス』。デモテープから流れる玉置さんの歌声を聴いた瞬間、研さんは圧倒されてしまいます。 〝この曲はすごい!” 夢中で歌に聴き入りました。 「歌の情景が次々と頭に浮かんで止まらなくなって、寂しくて、たまらなくて…泣いた」 とめどなく流れてくる涙。聴き終えてから、しばらくは動くことができませんでした。そして、改めて聴き直して感じる「この歌をうたえるだろうか」という不安。何度も録り直しを重ね、苦心の末に曲は完成します。研さんは出来栄えは自分では分からないと言い、「玉置さんにOKをもらえたら、あとは聴いてくださる皆さんに委ねます(笑)」と微笑みました。
歌手になり45年が経った今も、研さんは自分自身に満足したことは一度もないと語ります。今の自分の全てをこめた〝魂の歌”でなければ、心には届かない。どんなに苦しくても、ひたむきに歌と向き合ってきました。 「人はいくつになっても成長できると信じてるから、今日よりも明日、明日よりも明後日と、もっと良くうたえるはずだと思ってるの。これでいいやと満足してしまえばそこで終わり。まだまだ道の途中です。今後の研ナオコにも乞うご期待! ですね(笑)」
●ヘアメイク 堀 ちほ
■プロフィール
歌手/研 ナオコ
けん・なおこ 1971年、東宝レコードの第一号歌手としてデビュー。「愚図」、「かもめはかもめ」など数々のヒット曲を生む。現在、デビュー45周年記念コンサート 「研ナオコ LOVE・LIFE・LIVE 2015~2016-雨のち晴れ、ときどき涙-」にて、全国各地でコンサートを開催中。
■研ナオコ デビュー45周年!スタンダードアルバム
「雨のち晴れ、ときどき涙」
発売中/3,000円(税込)
発売元:喝采/販売元:キングレコード(WTCS-1037)-----------------------------------------------------------------------
デビュー45周年記念コンサート
「研ナオコ LOVE ・LIFE・LIVE 2015~2016 -雨のち晴れ、ときどき涙-」
■10/13(火)神奈川県民ホール 18:30開演
10/22(木)熊谷文化創造館 18:30開演
【問】MIN-ONインフォメーションセンター03-3226-9999