アクティブなシニアライフを応援する情報サイト
芸能人インタビュー
- 私にはまだ未知の部分がきっとある。恐れずに挑戦し、今とは違う自分に出会いたい 2014.12.01
-
凛とした佇まいと強く真っ直ぐな眼差しが印象的な高島礼子さん。変わらぬ美しさに加え、年齢を重ねて演技の深みや幅がさらに広がります。そんな高島さんに、仕事への向き合い方や、一月に幕を開ける舞台『春日局』(明治座)についてお話を伺いました。
■新年を華やかに飾る舞台『春日局』。豪華スタッフが集結
「舞台ではまだ駆け出しですから」。 息をのむような美しさと艶やかな声。数々の作品で主演を務める女優高島礼子さん。強い女性を演じることの多い高島さんですが、舞台について弾むように話す様はまるで少女のよう。極道の妻から弁護士、時代劇から現代劇まで、実にさまざまな表情をみせます。まとう空気までも変えて、物語の世界を表現できる数少ない役者の一人。 高島さんは2012年の明治座1月公演以来、二度目となる座長を務めます。それが新年を飾る舞台『春日局』。橋田壽賀子さん、石井ふく子さんという強力タッグに、一路真輝さん、中田喜子さん、西郷輝彦さんといった錚々たる役者が顔を揃えます。 素晴らしいキャリアをもつ高島さんですが、舞台に関しては、ここまで本格的に向き合うのは明治座が初めてだったと言います。 「前回の『女たちの忠臣蔵』でやっと何かをつかみかけた段階でした。今度こそ何かつかめるかもって期待しているんです。違った自分が発見できるって」 まだ知らない自分に出会えるのが楽しい。高島さんはそんな思いから、韓国ドラマや旅番組、舞台と、次々と新しいことにチャレンジしています。 「これまで避けてきたことも思い悩んでいないでやってみる。舞台だと自分のすぐ前にお客様の顔があって、まだ恥ずかしさは残りますが、それでも気持ちを入れ続ける。今回は一歩でも進んだ私を見せたいと思います。これをやったら自分のイメージが崩れるなんて怖がっていたら前に進めないじゃない!!」
■春日局の愛と苦悩 時代に翻弄された二人の母の物語
一月に幕を開ける明治座の『春日局』。高島さんは徳川家の乳母として大奥に入り、波乱の人生をおくった春日局を演じます。 「春日局って大奥での権力を巡る女のバトルというイメージですよね。けれどこの舞台で描かれるのは、春日局とお江与という、異なる生い立ちの女性の人生です。そこにあるのは、権力争いではなく、実の母と乳母という立場の違いだけで、家光を想う気持ちは同じなんです。権力を握ったがゆえに、苦しみながらも大奥で必死に生きていく姿から私が感じたのは母性です。家康との約束を果たすために、女性でありながら“武士道”を貫いた方だと思います。しっかり台本を読み込み、内に秘めた強さをじっくり作りたいと考えています。今の女性は強いってよく言われますが、違います。昔から強い(笑)」 さらに高島さんは作品の魅力について、橋田壽賀子さん、石井ふく子さんの存在が大きいと言います。 「お二人の作品では、登場人物のそれぞれに芝居場がしっかりとあるんです。人物の人生をしっかりと描くから面白いんです。たくさんの方に愛される作品だと思いますので、座長としてたくさんのお客様に来ていただけるよう努力しなくちゃ!」 責任は重いなぁとはにかみながらも、「この年齢になると誰も怒ってくれないから、先生に芝居をつけられたり、手をとって指導されたりすると何だか嬉しくて」と微笑みます。 最後に力強く「頑張ります!」と意気込んだ高島さん。春日局の女性として、母としてみせる強さや弱さを、今この瞬間も成長を続ける高島さんがどう演じるか期待が高まります。2015年の始まりにふさわしい重厚な舞台。ぜひ劇場でこの感動を味わってください。
◎衣裳協力《Y's》TEL:03-5463-1540 《M.C.L》TEL:03-6427-4198
■プロフィール
女優/高島礼子
たかしま・れいこ 神奈川県生まれ。1988年ドラマ『暴れん坊将軍Ⅲ』でデビュー。以降、映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』『THE NEXT GENERATION パトレイバー』など、映画・ドラマで数々の話題作に出演。2001年日本アカデミー賞『優秀助演女優賞』受賞。近年では映画の吹き替えや、舞台など、ますます活躍の場を広げている。
■インフォメーション
明治座新春特別公演 『春日局』
原作・脚本/橋田壽賀子
演出/石井ふく子
出演/高島礼子、一路真輝、西郷輝彦、大空眞弓 他
会場/明治座
公演日/2015年1月2日(金)~23日(金)
料金/S席:13,000円、A席:6,000円 ※全席指定・税込
【問】明治座チケットセンター TEL.03-3666-6666