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世界が僕と音楽だけになる。今やっとそんな本性の中で自由に歌えるようになった 2011.10.17
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世界が僕と音楽だけになる。

今やっとそんな本性の中で自由に歌えるようになった

 

幼い頃から父親の影響でジャズに親しんだムッシュかまやつさん。

音楽人生が半世紀を超え、やっと人前で自由に演奏できるようになったと

笑うムッシュに、変わることのない音楽への情熱や、

もうすぐ幕を開ける『フォークビレッジコンサート』についてうかがった。

 

■ミュージシャンとして本性を出すことで、僕は自由になれた

 

 ザ・スパイダースで一世を風靡した後、ソロとして活動し『どうにかなるさ』『我が良き

友よ』などヒット曲を放ってきたムッシュかまやつさん。時代の先頭を走り続ける姿は70歳を超えた今でも変わらない。とにかくムッシュはカッコイイ。幅広い年代からの人気はもちろん、他のミュージシャンからの支持も多い。ムッシュは「長くやってるからですよ」と笑うが、音楽への情熱と新しさを求めるバイタリティには驚くばかり。

 「やはり音楽が好きなんでしょうね。仕事というよりも、演奏したい、歌いたいっていう思いですね。やっと最近そんな風に楽しみながらできるようになって。だからこの年になっても続いているのかな。今さら人に良く思われたいなんていうのもないし(笑)」
 ずっと音楽とともに生きてきた。ムッシュは今が一番楽しいと目を輝かせる。

 

 「若い頃は好感を得たいと思いましたよ。そういうエネルギーがないとダメなんだろうけど、年をとって自由に生きられるようになって、僕にはそれが必要なくなった。俺のこと嫌いなら無理しなくてもいいよって(笑)。結局“自分で自分になる”しかないんです。本当の意味で、肩から力が抜けた状態で自分が好きな音楽だけに向き合っている。今さらなんて笑われるかも知れないけど、やっとそういう自分に出会えたんです」

 時代を背負うことに使命感を燃やしてきたミュージシャンが、やっと自由に心の赴くままにギターを奏でる。情熱を歌う。まさに全身ミュージシャンになって。そんなムッシュは今ブルースに夢中だ。

 

 「ブルースをやっていると、とても楽なんです。単純な音楽の中で新しい奏法なんかを瞬間的に考え出せる。やはり音楽の原型だなぁって思います。思いついた時に瞬時にできる余白がたくさんあるんです。僕にとってすごいチャレンジなんです」

 誰かにとってではなく、自分にとって新しい音楽。ブルースはムッシュを次のステージへと向かわせる。そこに現れるのはミュージシャンの“本性”。 

 

 「時間はかかったけど、やっと本性を出しながら人前で演奏できるようになりました。自分の部屋で一人でやってるように。オーディエンスだって、ミュージシャンの本当の姿を楽しみにしてるんじゃないかな? 最近は他のミュージシャンとセッションする時は、相手の本性を見たくてちょっと煽るんです。すると普段クールなやつも、だんだん本性出してくる。これは僕だけの楽しみですが(笑)。ですからライブなんかではいかにフリーになれるかがカギ。つまり本性で行くってこと。最初から本性を出すと、時々場の空気が変になるけど、それにめげずにやっちゃう。今の僕にはこれっきゃない!って。じゃないと自分が楽しめないでしょ」

 

■時代の最尖端をいく実感が

最高に気持ち良かった
 
 今なお進化を続けるムッシュ。天性のひらめきで時代の気分をとらえては、まるで波乗りのように軽やかに乗りこなしメロディを紡ぐ。そこにはジャンルすら必要ない。

 「昔はジャンルにこだわっていましたよ。でもある時からそれがつまらないなって思ったんです。今まで触れてこなかった音楽の中にも素晴らしいものがある。いろんなジャンルの音楽がごっちゃごちゃになっている現代で、僕は雑食でよかったと思います。ここでまだ60年代の音楽にこだわっていると、そんな自分に疲れてしまう。それだけを目指してやるのもきっと素敵なことだとは思いますが、残念ながらそれは途中で飽きちゃって。ジャンルはなくなってしまったんです。

 

ただそれは僕の趣味みたいなもの。先に行ってるものが好きなんです。歌だけでなくファッションでも何でも。それが完成されたものじゃなくても、自分がそこを通っている実感が僕を最高の気分にしてくれた。認められたいとはあまり思いませんでした。たまにヒットすることがあるとラッキーみたいな(笑)。だから今でも人にできることを人並みにやるのは苦手なんです。例えば台本がある仕事。覚えられないわけじゃないんだけど、覚えようとしない」

 

   戦略的ではなく趣味的に。気持ちの良い方へ楽しい方へ感じるままに。ムッシュは「それでずっと生きてこられたから、これからもそう生きて行くよ」と優しく笑った。軽やかに吹く風のように。
 こうした音楽への向き合い方はオーディエンスに対しても変わらない。

 「僕はただステージに出て来て何かやるだけの人。そこで皆さんの期待通りにできるのもプロだし、全然違うことをしたらそれはそれで面白い。ヒット曲がなくてもいい。型通りにヒット曲を聞いて満足するような時代ではなく、その人全体のイメージや、歌も含めたパフォーマンスに期待しているんですから。今のアーティストたちはきちっとその辺を理解して、立派なパブリックイメージを作りあげています。僕はそんな人たちには勝てっこないですから、開き直って自分という本性を曝け出すしかないわけ。自分をやるしか芸がない。僕は人の上にも下にもいないから、追い越されることもない」

 

■『フォークビレッジコンサート』で青春の想い出と再会 !!

 

 『フォーク・ビレッジ』。この言葉に青春時代を思い出す方も多いのでは? 日本でフォークソングが芽吹き始めた頃、それに呼応するように始まったラジオ番組で、ムッシュはパーソナリティを務めた。そんな、その後の日本音楽界に大きな影響を与えた伝説的ラジオ番組がコンサートになって帰って来た。ムッシュかまやつさんをはじめ、森山良子さん、泉谷しげるさんなど錚々たるミュージシャンが揃う。

 

  「当時ラジオを聞いていた方も多いと思うし、その後もきっと音楽と一緒に歩んで来られたのでしょうから、僕も当時の音楽から始まって現代に至るまでを歌うのもいいなって思います。自分のヒストリーじゃないけど、カントリーからジャズ、ロカビリー、フォーク、ブルースを弾き語りでね。時間は限られていますが、その中でコンパクトに。これは面白くなる自信があるんです。

 

 ラジオからフォーク、ロックがガンガンに流れていた頃が青春のまっただ中だった方もいるでしょう。そういう人には本当に楽しいコンサートだと思います。凄いパッションを持った世代ですから、きっと盛り上がりますよ。1966年にスタートした番組から、たくさんのミュージシャンが生まれました。今回はその中から素敵なメンバーが集まります。あれから我々も成長しましたから、そんな姿をぜひ見て欲しいですね」


 

 

 

ミュージシャン/ムッシュかまやつ
1939年東京生まれ。青山学院在学中にカントリー&ウエスタンを歌い始める。ザ・スパイダース時代には『フリフリ』『バン・バン・バン』などで一世を風靡。解散後はソロとして『我が良き友よ』が大ヒット。現在も精力的に音楽活動を続けている。

 

 

 

~Information~

『フォークビレッジコンサート』
再会~あの歌に会いたい~

■出演 ムッシュかまやつ、森山良子、
石川鷹彦、トワ・エ・モワ、泉谷しげる、
フォーセインツ、ザ・リガニーズ、本田路津子
■10月31日(月) ■渋谷公会堂
■料金:6,800円(全席指定・税込)
【問】アイエス TEL.03-3355-3553


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