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芸能人インタビュー

鳳蘭さん渾身のミュージカル 「COCO」 ココ・シャネルの人生の光と影を高らかに歌い演じる! 2010.11.16
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■鳳蘭さん特別インタビュー

 

 

 

 

 

役の人物の心から、抑え切れない思いがあふれ出す時、

言葉は歌になり踊りになる


 

宝塚歌劇団の歴史に輝くスター鳳蘭さん。その輝きと美貌は退団後も変わることはない。現在もミュージカルを中心にトップを走り続ける鳳さんに、女優としての生き方や、12月に幕を開けるミュージカル『COCO』の再演にかける思いをうかがった。

 

 

運命には逆らわない受け止めるアンテナを広げておくだけ

 

 長身にエキゾチックな顔立ち、宝塚を退団して30年を過ぎてなお、笑顔はもちろん、その所作ひとつにまで目を奪われてしまう。風格、貫禄…鳳蘭さんを前にすると、そんな言葉は霞んでしまう。あえて言うならそれがスターなのだろう。タカラジェンヌ時代を入れて半世紀近く、常に第一線で活躍してきた。中でもミュージカル界では無二の存在感を放っている。それでも鳳さんにとって、宝塚は特別な場所。
 「振り返れば温泉みたいに気持ちのよい場所でした(笑)。哀しいことや辛いこともあったはずですが、楽しかったことしか覚えていないの! 許されるならもう一度トップに戻りたいくらい」

 

 鳳さんは宝塚歌劇団の歴史の中でも異例の、十年近くもの年月、男役トップを務めた。しかしご本人はそれは運でしかないと言う。
 「人生は運で大きく変わってしまうもの。それに逆らうことはできないと思うの。ただ、日頃私にむかってやって来るたくさんの運の中で、どの運を選び、どれを捨てるかだけ。大切なのは、自分の人生に大きく関わる運をキャッチするためのアンテナを、常に最高の状態にして広げておくこと。そのための努力は今も惜しむことはありません。それと、いつも私は運がいいのよって言い聞かせています。人間って、心に強く願うことは、きっと形になってかえってくると思っています。それにマイナスのことよりもプラスのことを考えた方が人生は楽しいでしょ」

 

 実際に鳳さんは、長い芸能生活で、この仕事をやらせて欲しいと言ったことがない。
 「自分で考えて上手くいったことがない(笑)。天から降ってくる運命を受け止めた方がいいみたいなの。ですから、『運命さんどうぞ来てください。お待ちしています』って感じ(笑)。私の場合、自分で決めるよりも運命の方が強いから、それが自然なの」

 

 

人を幸せにできる仕事だから、私は女優を続けられる

 

 煌めく華、強い運。その運をつかむ勘と女優としての感性。これだけでも十分スターなのだが、鳳さんが生まれながらのスターと言われるのは、さらに、人を楽しませることこそが自らの幸せと感じているところだ。

 「私が女優を続けているのは、人を幸せにできる職業だから。そういう星の下に生まれたのだと思うようにしています。私は会社で働けないし、家族の幸せのために頑張る主婦にもなれない。でも人の幸せのために、演じ歌うことならできる。迷った時期もありましたけど、人が楽しむのが嬉しいし、感動してもらえることが私の感動なんです。自分の幸せは人の幸せの次でいいと、今は自信をもって言えます」

 

 人を幸せにしたい。それが身体を使っての表現であるため、鳳さんは常に自分の肉体との会話を続けてきた。
  「自分でいうのも変ですが、私もベテラン。必要な声を出すための喉の動かし方、美しさを生み出す手足、身体の使い方はもう分かっています。女優としてずっと私と向き合ってきたのですから」

 

 自分のことはもう分かっている。だから、欲がない。お客様の喜びが全て。だから、評価もいらない。
 「私は、自分よりも作品を評価される方が嬉しいんです。作品に携わったたくさんの人の努力が報われますから。私が欲しいのは評価ではなく、観てくださるお客様からの『良かった!』『元気をもらった!』という一言なんです」

 

 

シャネルの生きざまを描くミュージカル『COCO』待望の再演

 

 ミュージカル『COCO』は、鳳さんのこうした思いのつまった作品。20世紀を代表するファッションデザイナー、ココ・シャネルの波瀾の人生を描いた大ヒットミュージカル。ブロードウェイでの初演から40年の時を経て、2009年、鳳さん主演により日本初上演を果たし、数々の演劇賞を受賞。鳳さんの演技は革新的とまで言われた。 
 「自信を持って、鳳蘭を消さないでココを演じたからでしょうね。心はココで顔は鳳蘭。彼女はこんな派手な顔してないでしょ(笑)。大切なのは心がココになること。ですからたくさんの資料も読みましたけど、それは彼女の心を自分の中に入れるための作業なんです」

 不遇な幼少期を過ごしながら、ファッション界で一時代を築いたココ。しかし、いつしか彼女のデザインは時代から取り残されていく。そこから、自分を信じるココの再起をかけた闘いが始まる。
 世界を動かした女性の栄光だけでなく、悲恋や孤独など、人間としての光と影が、素晴らしいナンバーとともに紡がれていく。鳳さんの再演に向けての気持ちも高まっていく。
 「初演時の私の歌やセリフを聞くと、力が入り過ぎていて反省ばかりですが、再演への不安やプレッシャーはありません。ただもう嬉しくって! 今ではシャネルの店を見ると、『私の店』って思うようになったの(笑)」

 

 すでに心はシャネルとなっている。いよいよあのココに再び出会えるのだと期待に胸が膨らむ。最後に見所についてうかがうと|
 「やはり、人にどんなに非難され、軽蔑されようと決してくじけないココの生きざま。裏ではものすごい苦しみや悲しみを抱えていても、表面では何ともないわ! っていうプライドは、演じる私でも心にぐっときます。それにこの作品は、私くらいの年齢が主人公っていう珍しい作品なんです。年齢を重ねてくるとつい『私はもう60歳だからこの洋服は派手』とか『身体が動かない』とか、言ってしまいますよね。でも、年齢を演じちゃいけないと思うんです。いつも20歳の気持ちでいなくちゃ。私もようやくそう思えるようになりました。ココみたいに、バリバリに働いて自分の人生を切り開いていくような女性の姿をみて、まだまだ人生はこれから、頑張ろう!って思っていただければ幸せです」

 自分を信じる強さ、情熱から生まれる輝き、ココの生きざまが不思議なほど鳳さんに重なってしまう。ココの心に寄り添いながら演じ、踊り、歌う。鳳蘭さん渾身のミュージカル『COCO』、待望の再演が幕を開ける。

 

 

 

 

プロフィール

 

女優/鳳 蘭
おおとり・らん 1964年『花のふるさと物語』で宝塚歌劇団の初舞台。以来、星組男役トップスターとして『ベルサイユのばらIII』や『風と共に去りぬ』など数々の大作で男役を演じた。1979年の退団後は、ミュージカルを中心に活躍。2008年「鳳蘭レビューアカデミー」を開校。

 

 

 

公演データ

 

ブロードウェイミュージカル『COCO』

 

■演出・翻訳・訳詞:G2 

■出演:鳳蘭、彩吹真央、岡幸二郎、

大澄賢也、今  陽子、鈴木綜馬    他

 

■期間:2010年12月3日(金)~19日(日)

■料金:11,000円(全席指定・税込)

 

COCOオンラインチケット http://www.coco.mu/

【問】Quarasエンタメ事務局

03-3779-2681(平日10:00~18:00)

 

 

 

 

 

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