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芸能人インタビュー

葉加瀬太郎/音楽を辞める? それは無理です。音楽は僕を離してくれない。僕は音楽に捕まえられているから 2009.10.20
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ご存知、ヴァイオリニストの第一人者・葉加瀬太郎さん。自分の世界ととことん向き合うアーティストでありながら、何事にも楽しみを見出すエンターテイナーでもあります。音楽を楽しみ、人生をも楽しむ。葉加瀬さんが奏でる音楽の心地よさは、そんな人間的魅力にあるのかもしれません。
 

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豪華な顔ぶれが勢揃いした渾身のアルバム
 


 ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎。たとえ、クラシックに興味がなくても、この名前を知らない人はいないのではないでしょうか。葉加瀬さんはこれまで真剣かつ楽しく、ヴァイオリンをあくまで
『ツール』として駆使しながら、ジャンルを超えたさまざまなミュージシャンとコラボレーションの輪を広げてきました。

 今回のアルバム『My Favorite Songs』も、まさに葉加瀬さんが尊敬してやまない仲間たち、大先輩との共演です。
 「約20年のキャリアの中で出会ってきた、僕自身が大ファンであるアーティストの曲を弾いています。今回は『自分はヴァイオリン弾きに徹する』ということをまず宣言して、アレンジはすべてお任せしました」
 いざレコーディングが始まると、驚きや発見の連続。さらに葉加瀬さんの前に高い壁が立ちはだかります。
 「例えば、アルバムに収録されている、cobaさんの曲。この曲はアコーディオン用の楽曲なので、それをヴァイオリンで弾くというのが新鮮だったし、難しい部分でもありました。どれだけ自分らしさを出せばいいのか。だけど実際、曲の旋律を弾いた瞬間、それまでとは違う、感じたことのない空気感を出すことができました」 
 そうして出来上がった総勢13名との夢のアルバム。ジャケット写真にはヴァイオリンをわが子のように抱きしめる葉加瀬さんの姿が目に飛び込んできます。
 「これは僕が考えたアイデア。彼らが作った曲をヴァイオリンに込めて抱きしめるというイメージなんです。家内からは『ちょっとラブリーすぎるんじゃないの!?』と言われましたが(笑)」
 
音楽とはその人自身が勝手に遊ぶことのできるもの
 
 フルアルバムをつくるとき、葉加瀬さんはよく旅をイメージするそうです。曲順を考え、アルバムをひとつの物語に見立て、構成し、そして音を紡ぎだしていく。葉加瀬さんが考える音楽とはどのようなものでしょうか。 
 「音楽は人を癒したり慰めたり鼓舞したり、いろんな力があるけれど、日常、何気なくフッと甦ってくる感覚、それが音楽なんですよ。例えば、コンサートでお客さんと共に2時間過ごしますよね。しかし、終わったら何も残らない。音楽は空気が振動し、鼓膜に伝わるだけのものでしかないのです。ところが、その後、家に帰ってパジャマに着替えてベッドに入る。そうすると先程聴いた音楽が甦ってくる。本当の音楽の始まりは、実はそこからなんです。
 僕の中でのベストコンサートは18歳のときに聴いたレナード・バーンスタインの『マーラー交響曲第9番』。でも、そんな昔のこと覚えているはずないじゃないですか。だけど、僕の中で今でもずっと鳴り響いている。その時の感動をもとに勝手に僕が音楽を作っているんですよ。旅の感覚も似ていますよね。行っている間は夢中でも、帰ってきて何年も経ってから思い出す感動の方が大きいことがあるでしょ? 食事もそう。その時食べた感動より、何年も経った後の『あの時の、あのフォアグラは旨かった』という話になるわけ(笑)。人間のイメージとはそういうもの。芸術とは、その人自身が勝手に遊べることなんですよ」
 
面白いことをするために何事にも一生懸命遊ぶ天才


 
 音楽を楽しみ、そして芸術を楽しむ葉加瀬さん。ヴァイオリニストにして、音楽プロデューサー、作曲家、さらに画家としての顔ももつ、まさにエンターテイナーです。
 「いつも自分が楽しいと思うことをしているだけなんです。仕事でも創作活動も面白いことを生み出すために一生懸命遊ぶ感覚ですね。それに僕は天の邪鬼(笑)。その場にそぐわないインベーダーでありたい。コンサートツアーは僕にとってはお祭りで、お祭りが続くと作曲という孤独な仕事をしたくなるし、スタジオワークが続くと今度は絵を描きたくなる。ある時期から絵と音楽を両立することが、非常に居心地良くなりましたね」
 ツアーは年間100本以上、各地を転々とし、一年の半分は家を空ける生活。そのため、家族と過ごす僅かな時間を大切にしています。
 「10歳の娘と、3歳の息子がいますが、家内に言わせると、僕が長男みたいです(笑)。歌に溢れている家庭にしたかったので、今では家庭内ミュージカル状態。オペラ調で『たっだいま〜っ♪』と僕が唄うと、遠くからビブラートを効かせて『おっかえりなさ〜い♪』って子どもたちが返してくる。僕の英才教育の賜物です(笑)」
 音楽家でなかったら何になりたかった? との質問に「料理人!」と即答した葉加瀬さん。料理にも人一倍こだわりをもっているようです。
 「料理は音楽より上手だと思う(笑)。余り物を使ったチャーハンなんて、どこよりも旨いよ! 寝ても醒めても、音楽や食べることを考えています」
 そんな葉加瀬さんも来年でデビュー20周年。
 「僕自身が20周年と聞いてびっくりしています。そんなはずはないだろうって(笑)。早過ぎるよね。ただ、音楽を辞めたいとは思ったことはない。音楽を辞めることは無理です。音楽は僕を離してくれない。僕は音楽に捕まえられちゃっているから。これは間違いない!」走り続けた20年間、やりたいことはまだまだある、と葉加瀬さんは続けます。
 「僕自身が40歳になったとき、驚いたと同時に覚悟もしたんです。大きな人生の折り返し地点だと。それを意識したときに『80歳までヴァイオリンを弾きたい』と強く思いました。だから80歳まで生きなくちゃいけないし、今を精一杯生きなくちゃね!」

ヴァイオリニスト/葉加瀬太郎
はかせ・たろう 1968年、大阪生まれ。90年、「クライズラー&カンパニー」のヴァイオリニストとしてデビュー。96年よりソロ活動を開始し、TV番組やCMへの楽曲提供、ライブ、イベントのプロデュースなど幅広く活動。毎年恒例の全国ツアーは追加公演が決定。http://hats.jp
  


My Favorite Songs
 


葉加瀬太郎が敬愛して止まない楽曲を、作曲家自らが葉加瀬太郎のためにリアレンジ。エンニオ・モリコーネ、鳥山雄司、喜多郎、coba等、世界を代表するアーティストが集結!定価3,150円(税込)発売元:株式会社ハッツ・アンリミテッド

 

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