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TVでも人気のスーパードクター 順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生の健康講座
- 「免活」で冬を乗り切る 2024.12.19
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体内に入ったウイルスや細菌などを退治する体の仕組みが「免疫」です。免疫の働きにより、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの病原体だけでなく、毎日3000~5000個出現すると言われるがん細胞なども撃退し、私たちの体は守られています。
冬を迎えますが、体温が下がると免疫に関わる腸の働きが落ちるほか、乾燥でウイルスの攻撃を受けやすくなります。そこで免疫力を高める「免活」に励んでください。
■免活①~食物繊維多め、脂質や糖質控えめ
食物繊維を摂ると寝つきがよく深い眠りになります。一方、脂質や糖質が多いと入眠までの時間が長く、睡眠の質が低下して免疫力が落ちます。また、糖質過多だと睡眠途中に目覚めることが多く深い眠りが得られません(コロンビア大学調査)。
■免活②~就寝3時間前までに夕食
食べ物を消化する前に眠ると胃腸へ負担がかかり、睡眠が浅くなるので夕食は就寝3時間前までに。
■免活③~ぬるめのお湯に入浴
就寝1~2時間前までに39~40℃に約15分入浴(前半は肩まで、後半は半身浴)。血流がスムーズになり、心身をリラックスさせる副交感神経の働きを活性化し、寝つきがよくなります。熱すぎると興奮するので逆効果。
■免活④~ストレッチやヨガで体をほぐす
就寝前に軽く体を動かすと筋肉が緩まって血行がよくなり、リラックスして自然な眠りを促します。
紹介した通り、免疫力を高める鍵は「質のよい睡眠」です。就寝前にお気に入りの音楽を聴いたり、アロマを楽しんだり、眠る1~2時間前から間接照明や暖色系照明に切り替えるなど、自分なりに心地よい夜の過ごし方を見つけてください。免疫力を高める〝特効薬〟はなく、重要なのは日々の積み重ね。忙しい時期こそ丁寧に暮らし、免疫力アップに努めましょう。