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TVでも人気のスーパードクター 順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生の健康講座
- 今日からできる夏バテ対処法 2024.09.19
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食欲が出ない…、体調がいまひとつ…、例年夏バテに悩まされている人も多いのでは。暑さをいかに和らげるかが重要ですが、クーラーを効かせ過ぎると夏バテを引きずるおそれがあります。
暑い夏は自律神経のひとつで車のブレーキの役割を果たす副交感神経の働きが高まります。しかし、体が冷えすぎるとアクセルの役割を持つ交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスが崩れて夏バテや不調を招きます。
夏バテ対策の基本は「クーラーの設定温度を下げ過ぎない」こと。外出先などで温度調整ができない場合、1時間以上は寒い場所に留まらないように。また、太い血管が通う首が冷えると、血液が冷えて全身に熱が届かなくなります。首を保護するストールやスカーフを持参してください。
次は「食生活」。夏バテで食欲が減退すると「冷やし中華」「ざるそば」に手が伸びがちです。暑い日でも喉に通りやすいですが、冷たいものばかり食べると胃腸が冷えます。胃腸の働きが鈍化すると血流悪化を招きます。血液は栄養と酸素を細胞に届けていますが、血流が悪化することで役目を全うできず、何らかの不調につながります。
夏バテ気味の人は、胃腸が温まる熱々のものを食べてください。なかでもカレーやトムヤムクン、スンドゥブなどはスパイスの刺激も加わって交感神経の働きが一層高まり、自律神経のバランスが整います。
ちなみに私は夏場でもざるではなく、温かいそばを選んでいます。みなさんにそれを徹底してくださいとは言いませんが、暑い日でも冷たいものを2食連続は口にするのは控えた方がよいです。また、冷えた飲み物は含んだ口のなかで温めてから、飲み込むようにしましょう。
いよいよ夏本番。熱中症に気をつけながら、夏バテを遠ざけ、健康を守るためにも、体を冷やしすぎないよう気をつけてください。