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TVでも人気のスーパードクター 順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生の健康講座
- 天気の悪い日の過ごし方 2024.07.19
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天気がパッとしない日は、空模様と同じように気持ちが沈み込む人も多いのでは。
天気と自律神経は深い関わりがあります。低気圧が近づいている間、自律神経のひとつで車のアクセルにあたる交感神経の働きが低下しています。エンジンがかからなければ、何をするにも気力がわかず、気がつけば一日中、自宅でダラダラと過ごしてしまうのです。
そんなとき、取り組んでほしいのが「部屋の掃除」。屋内なので雨に濡れる心配もありませんし、部屋が片付けば心地よさと達成感が得られます。体を動かすことで交感神経の働きが高まるほか、きれいになった部屋で過ごせば、心身は自ずとリラックスします。自律神経のバランスが整えば、気分や体調がよくなってくるはずです。
どうしても掃除をする気になれない人は、とりあえず手が届く範囲だけ片付けてください。手を動かしていると別の汚れも目につき、気がついたら部屋全体が片付いていることもあります。
次に「食事」。いつもより、おいしいものを用意しましょう。おいしいものを食べれば自然と笑顔がこぼれます。笑うことで副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。
また、「水分摂取」を忘れないようにしてください。汗をかけば誰でも水分を補いますが、雨の日など湿気が多いと汗をかいていることに気づきにくく、水分補給を怠りがち。1日の水分摂取量の目安は1.5~2ℓ。梅雨から夏はもう少し多めに飲んでください。
水分に関しては高齢者は注意が必要です。加齢の影響で暑さに鈍感になり、汗をかきにくいため、うまく体温調節ができません。のどが乾いた後ではなく、起床後や食事前、入浴前後など毎日決まったタイミングで水分摂取することを習慣にしてください。暑さに体が慣れていない初夏に急増する熱中症対策にも水分補給は欠かせません。