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TVでも人気のスーパードクター 順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生の健康講座

【第11回】糖質制限ダイエットは正しい? 2015.07.13
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【TVでも人気のスーパードクター 順天堂大学医学部教授 小林弘幸先生の健康講座】一覧はこちら

 本格的な夏の到来を前に、一生懸命ダイエットに取り組んでいる人もいるのではないでしょうか。今回は数年前から注目されている「糖質制限ダイエット」についてお話しましょう。

 糖質制限ダイエットとは、主食(糖質を含むごはんや麺類、いもなど)を抜いておかずを中心に食べる減量方法です。これまでダイエットというとカロリーを控える方法が主流でした。しかし、主食さえ制限すれば、カロリーの高い肉などでも我慢せずに食べられることで、一気に注目を集めました。

 確かにごはん類を控えると痩せていきます。しかし、栄養の偏った食事が健康のためによいと言えるのでしょうか。実際、日本糖尿病学会は「糖質制限食は勧められない」と表明しました。極端な糖質制限はたんぱく質や脂質の過剰摂取を引き起こし、かえって太りかねないというのが理由です。2型糖尿病の発症リスクが上昇することも懸念しています。

 一方、糖質制限ダイエットの推奨派は「糖質を摂りすぎると多くのインスリンが分泌され、これが余った糖を脂肪に変えてしまう」ことを強調しています。さらに、糖を使い果たすことで人体は脂肪を分解し、「ケトン体」という代替エネルギー源を生み出すことに注目しながら「糖質制限こそが、痩せやすい体を作る」という見解を一向に譲りません。

 はたして、どちらの主張が正しいのでしょうか? 私が断言できるのは、現状では両者とも正確なエビデンス(科学的根拠)はないということです。今は糖質制限という言葉がメディアで頻繁に取り上げられ、ひとり歩きしています。根拠のない情報に踊らされず、糖質の過剰な摂取も制限もしないことが賢明です。

 健康的にダイエットするためには、理想的な栄養バランスの食事(総摂取カロリーのうちたんぱく質から20%、炭水化物から60%、脂質から20%を摂取)を心がけてください。その上で主食とおかずを控え目にし、夜8時までに夕食を済ませましょう。重要なエネルギー源である血糖が上げられますし、ダイエット効果も期待できます。

 

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■小林弘幸(こばやし・ひろゆき)

順天堂大学医学部病院管理学・総合診療科教授。日本体育協会公認スポーツドクター。87年、順天堂大学卒。92年、順天堂大学院医学研究科(小児外科)博士課程を修了。自律神経バランスの重要性に着目し、便秘外来を開設。主な著書『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』(サンマーク出版刊)、『聞くだけで自律神経が整うCDブック』(アスコム刊)など。


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