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暮らしの中の仏事
- 第5回 新盆を迎える準備 2007.06.15
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大野屋テレホンセンターで、これからの時期に増えるのが、「新盆を迎えるにあたって、どうすればいいか」というご相談です。
お盆は、お釈迦様の弟子が餓鬼道におちた母親を布施や供養を行って救ったことから、先祖供養の大事な日になったと伝えられています。都会では7月13日から、地方では8月13日からが多いようです。
故人の四十九日が済んだ後、初めて迎えるお盆を「新盆」といいます。新盆の準備は、基本的には普段のお盆とそう大きく変わりませんが、亡くなられた方が初めてお家に戻って来られるので丁寧にお迎えしたいものです。盆棚は13日の朝に設けるのが一般的ですが、新盆では、1日から7日までに設けることが多いようです。お位牌を中心に、仏具、そうめん、「ナスの牛」「きゅうりの馬」などを飾ります。そのほか季節の果物や生花、ナスをさいの目に刻んで洗ったお米と一緒に入れた「水の子」、故人の好物などを供え、左右には盆提灯を置きます。都会では住宅事情から、盆棚のかわりに、仏壇にお飾りやお供えをするご家庭も増えています。
提灯は、地域によって異なりますが、新盆には白張提灯を家人が準備し、親戚縁者の方から柄のついた提灯や燈篭を贈って来られることが多いようです。白張提灯は新盆の時だけ使い、柄のついた提灯は毎年のお盆に飾ります。最近ではマンションや洋風のインテリアにもあうデザインの提灯も販売されていますし、新盆に必要なものを揃えたセットもあります。
13日の夕方には菩提寺とお墓にお参りし、日が暮れたら門口で迎え火を焚きます。「ほうろく」という素焼きのお皿の上でおがらを焚き、先祖の霊を迎えます。寺院では盂蘭盆会(うらぼんえ)の法要があり、新盆の方のための法要もあります。また、ご僧侶が棚経(たなきょう)や新盆のお経参りに、個々の壇家宅に来て下さることもありますので、事前にお寺様と相談しておくとよいでしょう。そして15日の夜、または16日に送り火を焚いて、盆送りをします。
お盆に招かれた方は、手土産に添えて、「御仏前」あるいは「御供物料」を持参します。実家でしたら1~2万円、知人なら2、3千円~5千円程度を包みます。
協力/メモリアルアートの大野屋