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暮らしの中の仏事
- 第1回 知っておきたい葬儀のあんな事、こんな疑問 2007.02.06
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大野屋テレホンセンターに寄せられるご質問で最近増えているのが、家族で送る葬儀に関することです。
「密葬にしたいのですが」と始まるご相談をよくいただきますが、詳しくお話を伺うと、“ご家族で送る葬儀をしたい”ということがほとんどです。大野屋では、このように家族を中心にした葬儀を「家族葬」と呼んでいます。「密葬」とは、後に「本葬」がある場合、その前にご親族で小規模の葬儀を行うことを意味します。たとえば、会社の創業者の方が亡くなられた場合、先に密葬を行い、後で社葬を行うという場合です。
では家族葬はどういうものかですが、実はさまざまなタイプがあります。最近では考え方も多様化していますので、家族葬にもいろいろなタイプのものが出てきました。家族だけの葬儀を希望される方には、お金をかけたくないという方もいますし、お金はかかっても家族だけで充実したお別れの時間を過ごしたいという方もいます。ですから、家族葬=地味葬ではないですし、家族葬=廉価な葬儀でもありません。
葬儀というのは、本来は家族との別れだけでなく、故人とかかわりのあったさまざまな方々とのお別れの儀式でした。「会社関係や近所の方に義理で来ていただいても…」という声もありますが、皆さんが仕方なく参列されるわけではなく、会社や近所の方の中にも、きちんとお別れをしたいという方はいらっしゃいます。家族葬の後で、お知らせしなかった故人の知人が「葬儀に参列してお別れしたかった」とおっしゃったということなどはよくあります。どなたにまで葬儀のお知らせをするかは、本人やご家族のお考えによるでしょうから、自分で考えを整理したり、家族とよく話し合っておくことが大切です。
そして、大体の会葬者の人数がわかれば、ちょうど良い斎場を手配することができます。会社を退職して年数が経つと、会社関係で参列される方はぐっと少なくなるでしょう。でも、少ないということよりも、その参列者が故人ときちんとお別れができることが大切です。
また、家族葬やそのほかの個性的な葬儀をお考えの場合は、残された家族が困らないように、生前契約をしておくことをお奨めしています。ご信仰や地域の習慣などとぶつかり、残された家族が近所や親族の方から非難されるような事態が起こらないよう、準備が大切です。協力/メモリアルアートの大野屋